WSP

用語集:は行

腹起こし: waling
矢板の倒れを防ぐために矢板に直接あてて、支え材の足がかりとなり、矢板をささえる部材。
半自動アーク溶接: Semi-automatic arc welding
溶接ワイヤは自動送給で、溶接トーチの移動は手動で行うアーク溶接の総称。被覆アーク溶接などと比較して、一般に溶着速度が大きく高能率である。この溶接には、炭酸ガスアーク溶接、マグ溶接、ミグ溶接などがある。
Bシリーズ: B series pipes
JIS G 3443「水輸送用塗覆装鋼管」で規定される鋼管の標準厚さの一種。使用圧力や埋設条件に応じて適切な管厚を選定できるように、引張強さが400N/mm2 の管種であるSTW400で口径600mmを超える管にのみ規定された。2.0MPaの水圧に対して、フープ応力(円周方向引張応力)が材料の降伏点または耐力の60%となるよう管厚が定められており、Aシリーズに比較して薄肉となっている。
BS: British Standards Institution
英国標準協会の略称,英国標準規格の総称。英国における技術および資材の改良、それらの標準化および単一化を目的とした規格の制定を行っている。
P2S: Polyethylene 2層 Soft
P2Sはガス、油、水などの輸送に用いるもので、地中埋設用の外面ポリエチレン被覆鋼管を示す。「Polyethylene 2層 Soft」の頭文字を記号としたもので、規格としてJIS G 3469「ポリエチレン被覆鋼管」(Polyethylene coated steel pipes)がある。直管に2層のポリエチレン被覆を施したものを示す。
P1H: Polyethylene 1層 Hard
P1Hはガス、油、水などの輸送に用いるもので、地中埋設用の外面ポリエチレン被覆鋼管を示す。「Polyethylene 1層 Hard」の頭文字を記号としたもので、規格としてJIS G 3469「ポリエチレン被覆鋼管」(Polyethylene coated steel pipes)がある。直管に1層のポリエチレン被覆を施したものを示す。
P1F: Polyethylene 1層 Fittings
P1Fはガス、油、水などの輸送に用いるもので、地中埋設用の外面ポリエチレン被覆鋼管を示す。「Polyethylene 1層 Fittings」の頭文字を記号としたもので、規格としてJIS G 3469「ポリエチレン被覆鋼管」(Polyethylene coated steel pipes)がある。異形管に1層のポリエチレン被覆を施したものを示す。
火打ち: horizontal brace
水平に直交する部材間に斜めにかけ渡し、すみ部分を補強するための部材。地震や風などの水平力を分散させる役目をもつ。
非開削工法: Tunneling method
交通量の多い道路や家屋の密集した市街地に於ける工事、あるいは河川、水路、鉄道及び重要な構造物の近接・横断工事など、開削工法では施工が困難な場合に採用される工法。推進工法、シールド工法等がある。
微生物腐食: Microbiologically Influenced Corrosion(MIC)
鋼表面に付着しに微生物の活動により促進される腐食。
被覆アーク溶接: Shield metal arc welding
被覆アーク溶接棒を用いて行う溶接。溶接操作が簡単なため、古くから各種の構造物に広く用いられている。
被覆アーク溶接棒: Covered electrode、Coated electrode
アーク溶接の電極として用いられる溶接棒で、心線に被覆剤が同心状、均一に塗布されているもの。この溶接棒には鉄鋼用溶接棒と非鉄金属用溶接棒がある。そのほか、裏波ビードを得る目的で作られた被覆アーク溶接棒を裏波溶接棒、重力式または低角度溶接に用いる長尺(550~900mm)の溶接棒を長尺溶接棒と呼ぶ。
被覆剤: Coating flux
被覆アーク溶接棒の心線の外側に塗布しているフラックス。溶融金属から大気を遮断し、精錬作用およびアークを安定させるなどの作用がある。被覆剤の中には、スラグ生成剤、脱酸剤、ガス発生剤、アーク安定剤、合金剤、固着剤などを含む。
標準貫入試験: Standard penetration test
最も普及している地盤調査法の一つ。ボーリング孔を利用し、外径51mm、長さ81cmの中空サンプラーをロッドの下端につけ、重量63.5kgのハンマーを75cmの高さから落下させ、地盤中に30cm打込むために要する打設回数(N値)を測定する。JIS A1219「標準貫入試験」で規定されている。
V形開先
一般に、3.2~25mm厚さの溶接に用いる。中厚板に対する一般的開先。 水道用鋼管の溶接接合では、700A以下ではV型外開先が、800A以上ではV型内開先が通常適用される。
V形開先
フーチング: Footing
上部構造物の荷重を受け、地盤に伝える基礎の総称。
腐食: Corrosion
腐食とは、金属がそれを取り囲む環境によって、化学的または電気化学的に侵食されることと定義される。腐食は大別すると、水の存在下で生ずる「湿食」と、水が存在しない状態で生ずる「乾食」とになる。乾食はおよそ200℃以上の高温の空気による酸化、反応性に強いガスによる腐食である。一般的に埋設管など水の存在下で生ずる「湿食」は次のようになる。
4Fe→4Fe+++8e- (1)
(アノード反応)
8e-+2O2+4H2O→8OH- (2)
(カソード反応、酸素吸収型)
(1)、(2)から生成したFe(OH)2は、溶存酸素と化合してFe2O3(赤錆)になる。すなわち、
4Fe+3O2+2H2O → 2Fe2O3・H2O
となる。
腐食しろ: Corrosion margin
供用期間中に腐食によって量を想定し、失われる分だけ増しておく厚さ。
腐食生成物: Corrosion product
腐食によって生成された物質。金属表面に付着堆積した場合錆こぶを形成する。
腐食電位: Corrosion potential
腐食している金属の照合電極に対する電位。自然状態における腐食電位を自然電位ともいう。
覆工板: Road decking panel
市街地等で地下の工事をするとき、交通の妨げにならないよう昼間に工事現場を覆う板。交通量が少なくなった夜間に板を外して工事を行う。鋼板製が多い。
不同沈下: Differential settlement
地盤が不均一に沈下すること。埋設鋼管の設計・据付時には、不同沈下について考慮しておく必要がある。
プラスチック被覆: Plastic Coating
現在水道用鋼管の外面防食材料として主流となりつつある被覆材料。加温・硬化剤混合後に吹き付け被覆する「ポリウレタン樹脂」と接着剤もしくは粘着剤を介して押し出しまたは巻き付け被覆する「ポリエチレン樹脂」の2種類がある。従来用いられていた瀝青質材料に比較し、硬度が高い、電気絶縁抵抗値の径年変化が少ない、耐薬品性(酸・アルカリ・有機溶剤)に優れるなどの特長がある。基本的には紫外線の影響を受けない埋設管、暗渠内配管等に用いられるが、現在水管橋等の地上配管にも利用できるよう研究が進められている。
プラズマアーク溶接: Plasma arc welding
プラズマアーク(機械的、電気的に収束されたプラズマ柱を持つアークで、高密度の熱を発生させるために用いられる)を用いて行う溶接。
フラッシュ溶接: Flash welding
突き合わせ抵抗溶接の一種。溶接初期には強い加圧を行わず、単に接合部を接触させるだけで溶接電流を通じ、接触部をフラッシュ(火花)として溶融飛散させることを繰り返して、その間に接合部全体を充分に加熱し、ついで強く加圧(アプアセット)して全突き合わせ面を溶接する方法。
プレート境界型地震: Plate type earthquake
地球の表面はいくつかの硬い岩盤のプレート(リソスフェア)で覆われており、このプレートの下には、マントルの上部の高温(1,000℃以上)で流動性がある部分(アセノスフェア)が存在する。マントルの対流により、海嶺ではプレートの生成、海溝ではプレートの消失が年間数センチメートルの速度で連続的に発生する。特に、二つのプレートが交叉する海溝では、海洋プレートが地球内部へ沈み込み、その際島弧プレートを引きずり込む現象が起こるが、プレートは弾性体であるため、ある程度のひずみを受けると、逆に上方に跳ね上がる。これがプレートテクトニクス理論による「プレート境界型地震」発生のメカニズムであり、本州の太平洋沖を震源とする地震はこのタイプである。
プロクター密度: Procter density
土の締め固め状態を表す指標で、「対象となる土の締め固め後の乾燥密度」を「基準となる室内締め固め試験(JIS A 1210による)での最大乾燥密度」で除した値を百分率で表したもの。埋設鋼管の設計では、この値により反力係数が変化するため、必要管厚に影響する重要な要素である。
平板載荷試験: Plate loading test
地盤の支持力を知るために行う現場試験の一つ。載荷板に荷重を段階的にかけ、各荷重段階における沈下量を測定し、荷重-沈下量曲線、時間-沈下量曲線などから限界支持力を推定する。
ヘーゼン・ウイリアムスの式: Hazen-Williams formula
粘性流体の円管内定常流における管摩擦損失を与える式で、次式で与えられる。指数形式のため、管網解析に利用し易く、上下水道、工業用水道、農業用水道などの分野で広く利用されている。管摩擦損失係数としては「流速係数(C値)」が用いられている。
ヘーゼン・ウイリアムスの式 
ここに、
V: 管内平均流速 ( m/s )
C: 流速係数
R: 径深(=A/w) ( m )
I: 動水勾配 ( m/m )
A: 流路断面積 ( m )
w: 潤辺長 ( m )
ベルマウス: Bell mouth
粘性流体の円管内定常流における管摩擦損失を与える式で、次式で与えられる。指数形式のため、管網解析に利用し易く、上下水道、工業用水道、農業用水道などの分野で広く利用されている。管摩擦損失係数としては「流速係数(C値)」が用いられている。
防食電位: Protective potential
電気的に腐食を停止させるために必要な電位。
ポリエチレン樹脂 : Polyethylene
エチレンを重合して製造した熱可塑性プラスチック樹脂(加熱すると溶けて加工できるようになり、冷却すると固化する性質を有する樹脂)の一種。熱硬化性樹脂と異なり、加熱すると再び軟化し、再成形できる性質を持つ。ポリ袋やフィルム、玩具などの材料として一般に利用されている。
ポリウレタン樹脂: Polyurethane
ウレタン結合を持つ高分子化合物で熱硬化性プラスチック樹脂(加熱すると軟化して加工できるが、加熱を続けると化学反応により硬化する性質を有する樹脂)の一種。比較的低分子の3次元架橋構造(網状構造)を有し、一度硬化すると再度加熱しても再び軟化することがない。断熱材や保温材として一般に利用されている。
ホルダー: Electrode holder
溶接棒のつかみ部を保持して電流を供給する器具で、溶接作業者はこれを持って溶接作業を行う。
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